ビットシフトのスピード

左のグラフは，ビット演算と四則演算の処理時間の比較グラフです.

青がビット演算で赤が四則演算です．処理の内容は↓に示す簡単なコードです．1024 を割ったり掛けたりを繰り返すものです．グラフの横軸はループ回数を表します．単位は k で，500, 1000, 5000, 10000, 50000, 100000 の6パターン計測しています．

#include

int main(){
 int a=5, n=0, m=500000, z=1024;
 clock_t start,end;
 
 n=m;
 start = clock();
 for(;n--;){
  a=a<<10;
  a=a>>10;
 }

 end = clock();
 printf("Bit Shift %.30f\n",(double)(end-start)/CLOCKS_PER_SEC);

 n=m;
 start = clock();
 for(;n--;){
  a=a*z;
  a=a/z;
 }
 end = clock();
 printf("Multi Div %.30f\n",(double)(end-start)/CLOCKS_PER_SEC);
}

たった数万回の簡単な処理だけで，この驚くべき所要時間の差です．普段のコーディングでこのようなスピードを気にしているでしょうか．ビットシフトは分かりにくい（コードメンテナンスがやりにくい）からやめよう，とか主張はいろいろとあるかと思いますが，あくまでも一番重要なのはユーザビリティ．ユーザが快適に使うことです．

ビット演算を使うことでミリ秒，数秒を縮めることができます．この値は大きい．

多少めんどくさくてもビットシフトを使いこなしましょう．