Thursday, December 15, 2005

テクノロジストの条件 - 1

先日,ドラッカーさんのテクノロジストの条件を読んだ.彼自体は技術屋さんそのものではないので,一体どういう風にテクノロジーを見ているのか,と非常に興味を持って読んだ.

その中で頭に残る一説.

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重要なものは,道具ではなくコンセプトである.宇宙,構想,知識には秩序が存在するとする世界観である.

しかも,その秩序は形態であって,分析の前に知覚することが可能であるとする信条である.その知覚がイノベーションの基盤となる考えである.

そして,最後にその知覚は未知なるものの体系化によって一気に獲得することができ,そこから新しい知識と道具を手に入れることができるとする確信である.

イノベーションは追加であって,入れ替えではない.天才のひらめきという創造的行為に代わるものではない.あるいは逆に,基地なるものの応用と洗練のための体系的な仕事を不要にするものではない.

それどころか,イノベーションは天才のひらめきと改善の努力の力を倍加する日常の方向性を定め,機知のものの拡充という地道な努力が新たな創造に転換するときを教える.イノベーションとはそれらの跳躍を用意するものである.
<-- End -->

かなり奥深い.1行目のコンセプトこそが大事だ,というものは Looking Glass にも当てはまる.

そして,未知の体系化,というところも非常に頭に残る.メンデレーエフの元素周期性の発見と同じ類のものであろう.


恐らく「次世代デスクトップ」というくくりで見ると,Looking Glass はその1インスタンスであって,そのほかの次世代デスクトップなりうるいくつかのインスタンスを考慮すべきなんだろう.

それでようやく次世代デスクトップの方向性が見えてくるのかもしれない.

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